「さをり織り」を販売 障がい者デイ利用者制作 「個性が作品に」

2024.09.21
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さをり織りを教えている鈴木さん(右端)と田中さん(左端)、利用者ら=兵庫県丹波篠山市北新町で

兵庫県丹波篠山市西本荘の里山工房くもべ(旧雲部小学校)内に「革工房mimi」を構えている鈴木恵美さんが、障がい者生活介護施設「みずほの家マザーハウス」(同市北新町)の利用者と制作した「さをり織り」の作品を、篠丹工房(同市南新町)で販売している。鈴木さんは支援員として同施設でさをり織りを指導。「好きな色を使って、自由に作れるのが一番」と、その魅力を紹介している。

「さをり織り」は、手織り機を使って、太さや色、素材の違う縦糸と横糸の組み合わせで自由な作品が作れる技法で、趣味としてだけでなく、障がい者の教育や就労の一環としても人気が高い。

鈴木さんは、ダウン症の長男、陵汰朗さんが作るさをり織りと革のコラボ商品作りに取り組んできた。陵汰朗さんが同施設に通い始めた2年ほど前に「何かお手伝いすることがあれば」と支援員になり、週1回、利用者5、6人にさをり織りを教えている。

マザーハウス利用者の作品を販売している篠丹工房のコーナー=兵庫県丹波篠山市南新町で

コースターやポシェット、ポーチ、ブローチなどを作っており、これまでバザーで販売してきたが、より広くさをり織りや同施設のことを知ってもらおうと、知人を通して篠丹工房を紹介してもらった。

利用者の溝畑照美さんは「鈴木さんに優しく教えてもらい、作るのが楽しい」、蘆田侑夏さんは「コースターを作るのが特に好き」、神嵜麻里乃さんは「コースターを作るのが楽しい」と感想。鈴木さんをサポートする支援員の田中美智代さんは「作る人の個性が作品に出るので、完成がいつも楽しみ」と話す。

篠丹工房の渋谷啓子さんは「かわいらしく、二つとない作品。鈴木さんがひと手間かけ、より魅力的な作品に仕上がっている」と、コーナーを設けて販売している。

篠丹工房の場所は、篠山城跡南交差点北西角。営業は5日、10日など5の倍数日の午前11時―午後5時。問い合わせは、インスタグラムなどから。

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