科学の楽しさ体感 親子で特別授業 ”先生”は京大生

2024.09.06
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「虹が見えた」。名刺サイズのカードの小窓に取り付けられた回折格子フィルム越しに、点灯する発光ダイオードの光を観察する子ども=兵庫県丹波篠山市網掛で

児童の理科に対する興味関心を高めようと、兵庫県丹波篠山市教育委員会が主催(丹波篠山文化会議共催)する「第7回丹波篠山キッズサイエンス教室」が8月22日、四季の森生涯学習センター(同市網掛)で開かれた。児童・生徒81人とその保護者が参加。京都大学の学生9人が講師となって観察・実験などを行う6種類の“特別授業”を提供した。光ファイバーや回折格子、偏光板などを使った工作・実験や、3Dメガネをかけてプラネタリウムを立体的に鑑賞するなど、保護者も子どもと一緒になって科学の不思議を楽しんだ。

新型コロナ禍の影響で5年ぶりの開催。京大の理学、工学、総合人間の3学部の学生を講師に、篠山鳳鳴高校の生徒(4人)と神戸親和大教育学部の学生(2人)がサポートした。

光を波長ごとに分けて見ることができる回折格子フィルムを使った実験教室は、点灯させた発光ダイオードや天井の照明をフィルム越しに観察。子どもたちが「虹色に見える」と口にすると、学生は「白色に輝く光は赤、緑、青といった、いろんな色の光が集まって白色に見えている。絵の具の場合は、いろんな色を混ぜると黒色になってしまう」と解説し、興味を誘っていた。

光るツリーを作る教室は、木の幹に見立てたストローに、枝に見立てた光ファイバーを複数本刺し、ストローの根元に発光ダイオードを取り付けた。点灯させると光ファイバーの先端の断面部だけが光った。学生たちは「これがインターネットでおなじみの光通信の原理」などと説明していた。

掛け算を足し算で計算できる、対数の性質を視覚的に学べる積み木の体験コーナーが「一番楽しかった」という兄弟は、「掛け算と足し算の両方の勉強になった」、「積み木を選んで並べるのが面白かった」と話していた。

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