兵庫県丹波篠山市今田町辰巳で農業「丹波篠山ひなたファーム」を営む杉尾行紀さん(46)が、同集落の山の中腹に一棟貸し宿泊施設「丹波焼の郷 villa壮景」をオープンした。杉尾さんは「眼下に広がる農村風景や、満点の星空をテラスから見渡せるロケーションにきっと満足していただけるのでは。ここにしかない四季折々の土地の表情や息遣いを楽しみながら、もう一つの家に暮らすように、ゆっくりとした時間を過ごしてもらえたら」と話している。
木造2階建て、延べ床面積約130平方メートルで、最大5人まで利用可能。キッチン、ダイニング、吹き抜けのリビング、寝室、ロフト、風呂、トイレがあり、木のぬくもりを感じながら過ごせる。Wi―Fi、冷蔵庫、エアコン、ドライヤー、調理器具・食器、電子レンジ、ポット、まきストーブなど完備。室内は柔らかな明かりにこだわり、いずれも間接照明で、ランプシェードは丹波焼でそろえている。
「く」の字を描く3×14メートルの広々としたウッドデッキからの眺望は抜群で、壮大な山の連なりを遠くまで望むことができる。
また、宿泊施設から車で5分ほどの場所にある丹波焼の里を訪れて陶芸を楽しんだり、杉尾さんが営む農園で季節ごとの農作業を体験したり、広いデッキや芝生の庭で地場産食材を使ったバーベキューに舌鼓を打ったり、ヨガで汗を流したりと、「思い思いの“今田時間”が満喫できる」ことをウリにしている。
宿泊料金は1泊6万円と、1人につきサービス料金2000円。素泊まりのみだが、将来は出張料理人による食事の提供も行えるよう準備を進めている。
もともと別荘として使われていた築約30年の建物。10年間ほど空き家になっていたところを「昔ながらの農村風景が残る辰巳集落の美しさや地域文化を多くの人に知ってもらいたい」との思いから、宿泊施設として再生・活用することにした。設計は、古民家などを活用したまちづくり事業を展開している株式会社NOTEが手がけた。
同施設の詳細や宿泊予約は、ホームページ(「villa壮景」で検索)で。