「風舞流曲技太鼓」師範、体操・野球教室も開講 谷口 真一さん(丹波市)

2024.10.27
たんばのひと

谷口 真一さん

人の心「打ち」豊かに

細長いバチを振り回し、アクロバティックな演舞を見せながら力強い和太鼓の音色を響かせる「風舞流曲技太鼓」の2代目師範。立ち上げた父の故・薫さんから「風谷鼓道(かざやこどう)」を襲名した。「アーティストモーション」の屋号で、同太鼓だけでなく、器械体操やフィットネス、初心者向けの野球の教室を丹波市などで開講している。

薫さんの影響で物心がつく前から和太鼓に触れた。その傍ら、小学2年の頃から野球にものめり込んだ。高校時代は島根の強豪校で活躍した。

卒業後はプロ野球チームの専属トレーナーを目指して大阪のスポーツ専門学校に進学。在学中、アルバイトでスポーツクラブのインストラクターも経験した。筋力トレーニングやエアロビクスなどを指導する中で、「人と関わるのが好きだと改めて感じた」という。

その後、京都などのスポーツクラブでインストラクターとして約10年間勤めたが、「いつか太鼓で飯を食いたい」という思いもあった。施設運営にも関わったことで、独立に向けて「できる」と確信を持ち、教室を立ち上げた。

教室のコンセプトは「心を豊かに」。「いくらすごい技ができても心が寂しければ意味がない。例えば、受講生の子どもが『こんな技ができた』と言い、親が『すごいやん』と褒められるような食卓になるのが理想」

同太鼓の出演舞台は年々増え、今年はすでに30回を数える。11月2日には3回目となる自主公演を丹波市山南町で開く。「聴いた人の心を『打ち』、爽快な気分になってほしい。風舞流の名を日本にとどまらず、国外でもとどろかせたい」。3児の父。41歳。

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