2002年、スイスの小さな町で日本人音楽家によって結成された、子どもジャズバンド「スイングキッズ」の来日ツアー公演が10月6日午後5時半―7時半、田園交響ホール(兵庫県丹波篠山市北新町)で開かれる。9―17歳の13人の若きミュージシャンたちが、アメリカのジャズミュージシャン、グレン・ミラーやカウント・ベイシーなどのスタンダードナンバーをはじめ、日本の唱歌など、聴きなじみのある楽曲を大人顔負けの演奏で披露する。
スイングキッズは、人口9500人程度の町ロマンスホーンで、トランペット奏者の木元大さんが立ち上げた。木元さんは岡山県倉敷市出身。50年近くスイスに暮らし、現在も同バンドの指導にあたっている。
ヨーロッパ各国のテレビなどに多数出演するとともに、ユニクロ・ヨーロッパのテレビCMなどにも出演。それらの活動がドキュメンタリー映画になるなど人気を博している。
レパートリーは70曲以上。世界各国からのオファーなどで海外ツアーも数多く、これまでに南米で5回、アメリカで3回、ヨーロッパで2回、日本でも10回開催してきた。日本との関わりは深く、東日本大震災の直後に宮城県七ヶ浜町を訪問し、演奏を通じて被災者へ勇気と感動を届けた。以後、新型コロナ禍の時期を除いて毎年のように来日している。スイスとの国交樹立160周年を迎えた今年の日本ツアーは、10月3―21日の間に全国14会場で公演。今回の丹波篠山が兵庫県での初公演となる。
同公演の企画・運営企業、東北メディアクリエイションの関西エリアブッキングマネージャーの菊地智子さんは、自身も30年近くピアノ講師を務めてきた経験から、「幼少からひたむきに音楽と向き合い、頑張っている子どもたちを応援してほしい」と言い、「ノリの良い曲目を選曲している。素晴らしいサウンドと躍動感にあふれた演奏を聴いて、ジャズの世界に酔いしれて」と来場を呼びかけている。