秋の「陶芸の里」楽しんで 丹波焼産地で盛りだくさんのイベント 作り手との「出合い」を

2024.10.10
地域注目観光

「第47回丹波焼陶器まつり 秋の郷めぐり」のポスターを手にPRする市野勝磯・陶器部長(右)と野村豪人・広報部長=兵庫県丹波篠山市北新町で

日本六古窯の一つ「丹波焼」の里、兵庫県丹波篠山市今田地区で11―20日、「第47回丹波焼陶器まつり 秋の郷めぐり」(実行委員会主催=市野秀之委員長)が開かれる。丹波焼窯元の工房で市内の工芸作家たちが作品を展示販売するほか、窯元が自身の“イチ推し”作品を展示する企画展をはじめ、来年開催の大阪・関西万博に合わせて実施する丹波篠山国際博に関連したイベントなど、盛りだくさんの9日間(メイン会場の立杭陶の郷は15日、休館日)となるよう準備を進めている。同実行委員会陶器部長の市野勝磯さんは、「秋の丹波篠山は、黒枝豆をはじめとする食も充実している。地域全体で盛り上がっていければ」と、来場を呼びかけている。

立杭陶の郷(同市今田町上立杭)では16―20日、丹波篠山国際博のコラボイベントとして、7人の工芸作家の作品を丹波焼窯元で多数展示販売する「丹波焼窯元×丹波篠山クラフトヴィレッジ」を企画。作家が在廊し、直接販売する日もある。

窯元イチ推し展には、丹波焼窯元全51軒が参加。作風や得意とする技法など「自分の色」をアピールする。また、来場者がそれらの展示作品の中から好みの作品を一つ選んで投票すると、抽選で投票した作品をプレゼントする企画もある。

丹波焼の器を使って「苔テラリウム」を作るワークショップもある。

12日午前10時―午後3時には、作り手と対話を楽しみながら買い物ができる「土曜うつわ市」を開催。19軒の窯元が軽トラックやテントで丹波焼を販売する。

12、19日の午前10時―午後4時には、県内の“うまいもん”を販売する「土曜マルシェ」を開く。12日は11店舗、19日は10店舗が開店。

この他、スマートフォンを使ったスタンプラリーなども実施する。

隣接する兵庫陶芸美術館では12、19日の午前10時―午後3時、「ミュージアムマルシェ」と題して旬の味覚市やクラフト市、体験ブースを開くほか、窯元路地歩きの案内などを行う。

こんだ薬師温泉ぬくもりの郷(同町今田新田)は12日、陶の郷で通常800円の入浴券を600円で販売する。

同実行委陶器部長の市野さんは、「ずっと大事にしてきたのは、来てくださった人と器、そして作り手との『出会い』。ゆっくり過ごして出会ってもらい、新しい縁が広がっていけば」と期待している。

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