髪50センチばっさり ヘアドネーションに協力 小3「元気になって」

2024.10.16
丹波篠山市地域

最長50センチカットした、寄付用の髪を手にする岩木柚奈さん=兵庫県丹波篠山市西古佐で

医療用かつらを作るために自身の髪を寄付する「ヘアドネーション」に協力しようと、兵庫県丹波篠山市立岡野小学校3年の岩木柚奈さん(8)がこのほど、生まれてから毛先をそろえるくらいで、一度も切ったことがない髪を、同県丹波篠山市内の美容室でばっさりカットした。最長50センチの髪の束を寄付する。岩木さんは「病気やけがで髪がなくなった人が、うれしくなったり、元気になったりしてほしい」と話し、短くなった毛先をつまんでみせ、「軽くて涼しくなった」と笑った。

父・太一朗さん(35)が長い髪型が好みだったため、これまで一度も髪を切ることなく伸ばし続けてきた。昨年、七五三の撮影が終わった後も伸ばし続けていたが、最近になって柚奈さんが「切りたい」と口にするようになったことから、太一朗さんと母の杏奈さん(34)は「どうせ切るなら」と、ヘアドネーションを提案した。

カット前の岩木さん。一度も切ったことがなかった髪は腰近くにまで達していた

切った髪は、NPO法人・JHD&C(事務局・大阪市)に寄付することにした。

長い髪の時は、後ろで一つくくりにしていた。「短くなったけれど、パパもママも『よく似合っている』と言ってくれたのでうれしい。これまではシャンプーにもドライヤーにも時間がかかって大変だった」と柚奈さん。

両親は、「誰かのために役に立てる喜びを子どもの頃に経験できて何より。この気持ちをこれからも持ち続けてほしい」とほほ笑んでいる。

関連記事