兵庫県丹波篠山市内の田園地帯で、くりっとした愛らしい目で辺りをうかがっていたのは、野鳥の「チョウゲンボウ」。丹波地域では冬鳥で、繁殖地から越冬地に戻ってきている。
鋭い爪とくちばしを持つ猛禽(もうきん)類で、全長約40センチ、翼を広げても約70センチと小柄。農耕地など開けた場所で見られ、上空から急降下しては野ネズミや小鳥、昆虫、カエルなどを捕食する。
11月初旬に「帰還」したメスを撮影しており、オスを探していたが、またしてもメスに遭遇した。「オスはおらぬかえ?」とつぶやきながら望遠レンズを向けていると、大きな瞳で辺りをキョロキョロ。瞬間、翼を広げて飛び立ち、少しホバリングをした後、地表の獲物へと突撃した。丹波の冬の風物詩とも言える景色だ。
その勇ましい飛翔に思わず、「おおーかっこいいー」と声が漏れる。「オスだの、メスだの言ってんじゃねぇよ」と、想像の中のチョウゲンボウに言われた気がした。すみません―。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)