兵庫県丹波市で開かれた「第11回たんばボッチャ交流大会」で、出場者の小南總次郎さん(85)が、難易度が非常に高いショット「ライジング」を成功させ、会場を騒然とさせた。小南さんは「まさか自分ができるとは」と喜びをかみしめている。
ボッチャは、的となるボール「ジャックボール」に、手持ちのボールを転がして近づける競技。ライジングは、転がしたボールをジャックボールの上に乗り上げさせるという技術。
小南さんはゲーム終盤、相手チームのボールに、自分のボールにぶつけ、的から遠ざけようと考えて投球。それがコース、勢いともに絶妙で、ジャックボールを含む3つのボールの上に乗り上げる形になった。
同大会を主催した「サークルふれあい」の田邉安彦代表は、「かなり珍しい」と目を丸くする。ライジングは、東京パラリンピックで金メダルを獲得した杉村英孝選手が得意とし、精度の高さから「スギムライジング」と呼ばれている。
小南さんは「順位より値打ちがあることができた」と笑顔。「85歳でもできた。誰でもチャンスがあるので、挑戦してほしい」と話している。