緩くつながり続ける
丹波市山南町奥自治会で、住民の誰もが立ち寄って話をしたり、レクリエーションを楽しんだりする集い「ゆる・ふらっと」の世話人を務めている。高齢者を中心に、時には若い世代や子どもたちも参加し、地域の幅広い世代が緩やかにつながれる場所になっている。
2017年から月1回、同自治会の公民館などを会場に開催。お茶会をして世間話をする高齢者、ニュースポーツを楽しむ人、子どもに絵本を読んであげる住民、おもちゃで遊ぶ子どもたち。何か決まったことをする場ではなく、住民同士が和やかに過ごす機会にしており、花見やクリスマス会など、季節ごとのイベントも開いている。
保育士の経験があり、山南子育て学習センターで長く子育て支援に携わった。足を運べば誰かがいて、自分だけが抱えていると思っていた子育ての悩みを聞いてくれる場でもあった同センターの環境と雰囲気が好きだった。「これを地域でもできないかと思った」
当時、同自治会の婦人会や老人会などが相次いで活動に幕を下ろしていた時期。近くに住んでいながらも、住民が顔を合わせる機会が減り、つながりが希薄化していくのでは、と案じていたという。“一人じゃない”と感じる場がつくれればと、次女と共に活動を始めた。
行きたいと言ってくれる人がいる限り、活動を続けたいという。「やってあげる人、やってもらう人の関係ではなく、フラットな関係。『こうせなあかん』と考えるとしんどい。キラキラした活動ではないけれど、細く長く“ゆるっと”つながり続けたい」。66歳。