兵庫県丹波篠山市は、来年4月から開催する「丹波篠山国際博」に合わせ、よりじっくりと市内を楽しんでもらう移動手段にと、新たに市東部3カ所にレンタサイクルの拠点を開設した。足への負担の少ない電動アシスト自転車で、スマートフォンのアプリを活用した無人運用。より便利に、車では味わえない景色や行事を体感してもらう。今田や丹南、城下町などにはすでにレンタサイクルがあり、東部3カ所の導入で、ほぼ全域をカバーするという。
「丹波篠山自転車さんぽ」と銘打った事業で、設置場所は城東公民館(日置)、ハートピアセンター(細工所)、多紀支所(福住)。それぞれに24インチと18インチの電動自転車4台を置いた。子どもや荷物を乗せられるトレーラーや、チャイルドシート付きもある。
アプリ「bLink.(ビーリンク)」を活用。登録して自転車にあるQRコードを読み取ることで自転車が開錠し、支払いはクレジット機能で行うなど、好きなタイミングで貸し出しと返却ができる。自転車は借りた拠点で返却する。料金は3時間まで1台800円。最大料金1500円。
市は来年の大阪・関西万博に合わせ、4月から1年かけて市内の祭礼や行事などをまとめて発信する国際博を開催。国内外から訪れる来訪者が市内を周遊する手段の一つとして、レンタサイクルシステムを導入した。
市から事業を委託された自転車店「ハイランダー」の村上大輔さん(36)は、「車では行けない所にも自転車ならふらりと入っていける。いろんな発見もでき、じっくりとまちを知ってもらえる」と言い、「親子でも乗れるので、子どもにとっての原体験となるような思い出を作ってほしい」と呼びかけている。