歴史文化を”五感”で 多彩な体験ブース「フェスタ」 子どもの本格的な能舞台も

2024.12.21
丹波市丹波篠山市地域地域歴史

新作能「直正」の合戦シーンの練習に励む子どもや「大丹波手づくり甲冑隊」のメンバーたち=兵庫県丹波市春日町黒井で

子どもたちが日本の伝統芸能や文化に関する多彩な活動を体験できるイベント「歴史文化体感フェスタin丹波」が来年1月19日午前10時―午後4時、兵庫県丹波市の春日文化ホールと春日住民センター(共に春日町黒井)で開かれる。成果発表会には、同市内の小学1年―中学1年の12人が「子ども能楽師」として出演。本格的な狂言や合戦シーンを演じる。7つの体験ブースも設けられ、〝五感〟で伝統文化を味わう。無料。

次代を担う子どもたちが、郷土愛と伝統文化への誇りを養う機会を提供するのが目的。文化庁の補助を受け、同市内の文化団体などでつくる実行委員会が主催する。昨年に続き2回目。

成果発表会の狂言「三番三」では、舞や、鼓によるはやしを披露。新作能「直正」では、「大丹波手づくり甲冑隊」のメンバーらと共に手作り甲冑をまとい、謡を盛り込んだチャンバラの合戦シーンを繰り広げる。プロの能楽師もサポートする。地元の和太鼓グループ「春日戦国太鼓」のステージもある。

昨年の子ども能楽師はチャンバラのみ体験したが、今年はよりレベルの高い舞台に挑む。事前に応募した子どもたちが7月から月2、3回のペースで集まり、練習に励んでいる。

昨年に続き出演する小学6年生は「唄を覚えるのが大変だけれど、今と昔の言葉の違いが知られて面白い。チャンバラの動きのメリハリを見てほしい」と話す。能楽師で、実行委員長の上田敦史さん(51)は「難しいことを考えず、子どものエネルギーを感じてほしい」と呼びかける。

体験ブースは▽能楽▽雅楽▽黒井おどり▽丹波杜氏・麹文化▽郷土料理▽華道・茶道▽香道―を設ける。同市内の専門家らが指導。参加者はグループに分かれ、全ブースを体験できる。今回、新しく設けた郷土料理では、「丹波三宝」として名高い黒豆、大納言小豆を使った「あんバターサンド」「黒豆おにぎり」を味わえる。

体験ブースの参加者を来月17日午後5時まで募る。高校生以下が対象で、先着100人。問い合わせは同実行委(tamba.noh@gmail.com)へ。

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