「乳の木さん」の愛称で呼ばれる、兵庫県丹波市青垣町大名草の常瀧寺の大イチョウがようやく黄葉し、見頃を迎えた。例年なら落葉が黄金色のじゅうたんを作る時期だが、今年は色付きが1週間ほど遅れた。
同県指定文化財。樹高約30メートル、幹回り約11.4メートルで、近畿最大級。推定樹齢は1300年。四方八方に太い枝が伸び、何本かの木が密集して生えているように見えるが、1本の木。枝から乳のような気根が垂れ下がる奇景が広がっている。
木の周りに遊歩道があり、登ってきた山道から180度回り込むと、巨木の全容が見える。同寺の世話役によると、午前中の遅い時間か、午後の早い時間が太陽の光がきれいに入り、まぶしい黄金色の輝きが見られるという。同寺から山道を約1.1キロ、徒歩30―40分が目安。