五感使って脳活性化 「臨床美術」作品展 60人が300点展示

2025.01.12
丹波篠山市地域

多彩な作品が並ぶ臨床美術作品展=兵庫県丹波篠山市西吹で

五感を使って創作することで脳を活性化させる「臨床美術」を普及させている兵庫県丹波篠山市の川﨑昌代さん(66)が、同市立中央図書館(西吹)で初の作品展を開いている。6年間、「臨床美術士」として指導してきた教室生や体験した約60人の計約300点を展示している。同図書館は17日まで(最終日は午後4時まで)。21日―2月3日は中兵庫信用金庫篠山支店(同市黒岡)で展示する。

絵の題材となる果物を触ったり、匂いをかいだりするなど、五感を使う独自のプログラムを使って創作する臨床美術。作品の完成を目的とせず、その過程を楽しむ。

共に月1回、同市西紀中地区里づくり振興会の拠点施設「げんき・げんきハウス」(同市打坂)で開講している「森のアートクラブ」と、香良病院(丹波市氷上町)デイケア「ほぉぷ」で活動しているアートクラブの作品のほか、丹波篠山市内のふれあい館や学習塾、丹波市柏原町下町沖田自治会などで開催した体験会の作品を展示している。

作品展には、画用紙からはみだしたトウモロコシの絵や、色とりどりの絵の具でアジサイを描いたうちわなど、多彩な作品が展示されている。

川﨑さんは社会福祉士として丹波篠山市社会福祉協議会、精神保健福祉士として香良病院デイケアで勤務経験がある。10年ほど前の社会福祉士会の研修時に臨床美術を体験したのをきっかけに日本臨床美術協会認定の資格取得を目指した。現在、アロマインストラクターの寺本秀代さん、県認定園芸療法士の植西惠子さんと共に癒やしをテーマにしたグループ「楽らく美香草(ぴかそ)」でも体験会を開いている。

森のアートクラブは誰でも参加でき、1週間前の予約が必要。入会費なしで、参加費1回1000円(材料費込み)。次回は25日。体験会を開催するいきいきサロンや自治会なども受け付けている。

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