JR西日本は、大阪・関西万博の期間中(4月13日―10月13日)、兵庫県内の加古川線の西脇市―谷川駅(兵庫県丹波市山南町谷川)間で昼間に上下2本ずつ増便する実証実験を行い、利用者が増えるか検証する。合わせて、谷川駅に特急「こうのとり」を臨時停車させて利便性を高める。19日に県社総合庁舎で開かれた同駅間の維持と利用促進策を検討するワーキングチーム会議で、同社近畿統括本部の國弘正治・兵庫支社長が報告し、「利用が少ない区間での増便は非常にまれ」と述べた。
万博を訪問した後、同線を利用して体験型観光事業「ひょうごフィールドパビリオン」などに訪れてもらうのが主な目的。
上り(谷川駅―西脇市駅方面)は、谷川駅発で午前10時53分、午後1時15分の列車を増便。下り(西脇市駅―谷川駅方面)は、西脇市駅発で午前11時32分、午後零時38分を追加する。
「こうのとり」は日4本、谷川駅に臨時停車する。福知山方面は午後6時27分、大阪方面は午前11時17分、午後1時16分、2時16分にとまる。現在も臨時停車を実施しているが、今月28日でいったん終了し、4月から再開する。
國弘支社長は増便について、「社内でもいろいろ議論があり、ハードルが高かった」と明かした。万博に伴い同線沿線で開かれる観光事業は昼間に行われることから、「今のダイヤの隙間を埋める形になるが、利用が少ない所で乗車のチャンスが増える。ぜひ利用を」と呼びかけた。
会議では、丹波、西脇両市、県、JRが今年度に取り組んだ同線利用促進策の成果を説明したほか、新年度に取り組む利用促進策を説明した。