春には北の大地へ帰る冬鳥のカモたち。あれ?よく見ると、いろいろな種類が混じっているようだ。
兵庫県丹波市氷上町佐野の佐治川に集う一群をカメラに収め、丹波野鳥の会の梅津節雄会長(71)に種類を尋ねた。
「留鳥のカルガモは雌雄の見分けがほとんどつかない。その他の渡り鳥のカモは、オスが派手でメスは地味な色をしている」。撮影した写真にはカルガモ、マガモのオス、ヒドリガモとコガモのオスとメス、それからツル目のオオバンが写っていた。種類が多く見えたのは、雌雄の差もあった。
梅津さんによると、このほかにもヨシガモ、オシドリ、トモエガモ、オナガガモなども周辺で見ることがあるという。10種類ほどのカモがやってくるようだ。
それにしても、異なる種類どうし、仲良くできるものなのだろうか?「カモたちは平和主義ですね」と梅津さん。「固まっている方が、オオタカやハヤブサなどの外敵から身を守りやすいのだろう」と話す。
また、10年ほど前から、昔はいなかったオオバンが見られるように。潜水が得意なオオバンの周りには、“おこぼれ”の水草が浮いてくるため、他のカモが集まってきているのを見かけるそうだ。
この辺りでは、コガモが一番早く9月末ごろに飛来。他のカモは10月ごろから見られ、4月になると中国やロシア方面へ渡るという。
旅立ちの季節まであと少し。仲良く過ごして、また来年も元気に戻ってきてほしい。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)