文章の深さ・魅力伝える
中学、高校の国語の教科書の読解に特化したユーチューブチャンネル「岡崎健太のOK塾」を開設。現在、登録者は8万人超。2020年3月の配信開始依頼、制作した動画は1000本を超える。受験向けのテクニックを教えるのではなく、文章の大筋や背景、筆者のメッセージ、さらには物語の奥深さ、文章の魅力を伝える動画を意識して配信。主に定期テストや授業の予習・復習に活用され、結果として「成績が上がった」との反響が寄せられているという。
学生時代から塾で講師のアルバイトをし、卒業後も兵庫県内外の中学、高校で社会科の講師に。その後、ビジネスチャンスを求めて中国に渡る。さまざまな職種を経験した後、現地に駐在する日本企業の社員の子どもの受験指導を担った。ユーチューブを始めたのは、自身の子どもは日本で教育を受けさせたいと考え始めた頃で、自分がどこにいても教え子とつながれる利点があった。登録者の声やリクエストを聞きながら試行錯誤したところ、登録者数が急増、光が見えた。
国内だけでなく、全世界に発信できる点がユーチューブの魅力だと感じている。実際、海外に住む登録者もいる。海外の文学を採用している教科書もあり、自分の国の文学が日本でどう伝えられているか、また、森鴎外、夏目漱石、村上春樹など海外でも知られている人物が母国でどう教えられているか、に興味を持つ外国人も少なくないという。「ユーチューブで国語の勉強がいつでもどこでもできることを知ってもらえれば、活用する人はもっと増える」。47歳。宝塚市出身。