兵庫県丹波篠山市内に水笛のような美しいさえずりが響き渡る。屋根の上で体を震わせながらさえずっていたのは、「イソヒヨドリ」だ。
全長23センチほど。雄は頭からのど、背中にかけて美しいダークブルーで、腹部は赤茶色。雌は全体的に灰褐色。名の通り、本来は海辺に暮らす鳥で、内陸の丹波地域では20年ほど前からよく観察されるようになった。
さえずりは繁殖期の証しで、求愛や縄張りを示す。恋愛モードに入り、近くにいるかもしれないメスに向かって、「ぼくはここにいるよ!」「愛してっ!」と叫んでいるのかもしれない。
命をつなぐために全力投球の雄が奏でる「メロディー」は、今の時期しか聴けない春の風物詩。「今年もがんばって!」と激励した。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)