兵庫県丹波市のNPO法人・いちじま丹波太郎の飲食テナントに、定食・居酒屋「あおいちゃんのおみせ」が5月にオープンしたのに続き、店の一部をシェアし、おにぎりのテイクアウト専門店「onigiri and…」が開店した。複数の出店希望があり、同NPOがマッチングした。
「あおいちゃん―」は、昼は定食、夜は居酒屋営業。坂井愛未来(あみる)さんと、父親、祖母の3人で切り盛りしている。
ランチは、とんかつ(900円)、焼き肉(同)などの定食、親子丼(650円)、とり天うどん(同)など。一推しは、からあげ定食(800円)=いずれも税込み=。坂井さんの母親「あおい」さんが京都府福知山市で営む、揚げ物のテイクアウト専門店「あおいちゃんのからあげ」で修行を積み、レシピを持ち帰った。
坂井さんは「定食が好きで、16歳の頃からお店を持ちたいと考えていた」と念願がかなった。「子どもからお年寄りまで、幅広い世代の人たちになじみのあるお店になれば」と笑顔で話す。
「onigiri―」は、芦田いずみさん(47)が1人で営む。白梅、半熟卵、鮭、スパム、黒米、ちりめん山椒など約15種を、1個200―300円代(税込)で提供する予定。1日60―70個を目安に販売する。
おにぎりが6個収まる「おにぎりBOX」(税込100円)も用意。取っ手がついておりピクニックをするときなどにも便利という。
米は、芦田さんの父、親戚が作る丹波産などを使用。米の高騰が続く中、「おいしいお米をおにぎりで食べてほしい」と前向きに捉えている。
幼少期から白米が大好きで、小腹が空くと、菓子ではなく、母が握る塩むすびをおやつ代わりに食べていた。食卓には、こたつの上に置かれたみかんのように、おにぎりが常にあったという。
「ここに来て、『こんなことがあったんやで』と何げない会話が生まれる場所になったら。地域とのつながりを大切にしたい」と話している。
「あおいちゃん―」は、ランチ午前11時―午後2時、ディナー午後5―9時。木、第4、5日曜日定休。「onigiri―」は、午前11時―午後4時。日、月曜日定休。売り切れ次第終了となる。


























