兵庫県丹波市内の異業種3社の代表者らが、交通誘導や工事現場での安全確保、イベント関係の警備業に、障がい者の雇用を積極的に進める会社「グッドセキュリティ」(池田和人代表)を立ち上げた。同社によると、警備業に従事する人が減っている一方で、受注のニーズは減らない業界という。3社は、いずれも警備業の内製化を検討していたが、その思いが一致して起業。市内で障がい者の自立に向けた総合福祉サービスを展開する法人とタイアップし、社会的課題の障がい者雇用促進を目指す。
工事現場や道路の警備、イベントなどの交通警備に従事する。障がい者だけでなく、一般の雇用も歓迎。「空いている時間だけ」「副業として週に1回」など、その人に合わせた柔軟なシフトを組む。
自動車販売業「ジョイランド」代表の池田さん(41)、建設業「青垣デベロップ」専務の足立雄一郎さん(43)、設備事業などの「杉本設備」代表の杉本達也さん(43)。市商工会や、丹波青年会議所で同じ時間を過ごした。
足立さんと杉本さんは、自社が携わる作業現場で警備業を外注しており、急な現場では警備員を確保できないケースがあるとして、内製化することで課題解決を検討していた。一方、池田さんは以前から、ニーズがあるのに人手が足りない警備業に着目しており、障がい者の積極的な雇用を図ることで、障がい者支援にもつながると考えていたという。
就労継続支援B型事業所や生活介護事業所などを運営する同市の「ワンスリー」をパートナー企業とし、同法人代表理事の高見忠寿さん(42)を障がい者雇用・定着支援アドバイザーに迎え、さまざまな助言をもらう。障がい者支援団体とのパイプ役を担い、就職希望者を紹介する。
警備業の未経験者は現場実習を含む20時間の研修が必須で、同社顧問で警備員指導教育責任者の上嶋武彦さん(70)が指導を担当する。関連法令を学んだり、仕事の心構えを身に付けたりする。
警備員を確保できれば、業務の受注を始める。池田代表は「パートナー企業と連携しつつ、教育をしっかりした上でスタッフを現場に送り出したい」、足立さんは「警備業と本業の両方を飛躍させることができれば」、杉本さんは「障がい者雇用のビジネスモデルになれれば」、高見さんは「障がいがある人にとっては仕事の選択肢の一つになる。サービスを受ける側から、提供する側になってもらい、地域貢献できる人が増えれば」と話している。
勤務地は丹波地域と近隣市町。18歳以上が対象。応募は専用サイトから。



























