直売する野菜を手にほほ笑む店主の高嶋さん＝兵庫県丹波市春日町多田で

オーガニック食材を使用したカフェメニューを提供するほか、同食材を産地直送で販売する「オーガニックステーション土の詩」が、兵庫県丹波市春日町多田にオープンした。生産者の「市民に健康になってほしい」「豊かな自然を守りたい」という思いを伝えたい一心で始めたという、店主の高嶋美佐姫さんらが切り盛りする。

高嶋さんは自身が健康でいたいという思いからオーガニック食材に関心を寄せ、以前暮らしていた同県芦屋市でも食卓に取り入れていた。インターネットで知った、同町で行われている自然栽培の稲作を学ぶ「自然栽培田んぼ塾」（丹波自然農園Kファーム主催）で米作りがしたいと、2023年に移住。農作業の大変さを身をもって知る中で、芦屋市と比べて、丹波市で販売される野菜の安さに驚いたという。これでは農家の努力が報われないと思い、少しでも販路を増やすことになればと開業を決意した。

コンセプトは「オーガニック×産直×カフェ」。安心して食べられる、安全な食材を提供する店を目指すという。

おすすめのカフェメニュー「季節の野菜乗せスパイシー無水カレー」

カフェメニューは、冷たい米粉うどん（600円）、農家さんピザトースト（同）、米粉シフォンケーキ（500円）、自然栽培コーヒー（600円）など。中でもおすすめは、季節の野菜乗せスパイシー無水カレー（1400円）＝いずれも税込み＝。自然栽培のタマネギをふんだんに使い、酵母エキスなしのオリジナルカレールーでスパイシーに仕上げた一品。ビーガンに対応しており、使用する野菜は季節により異なる。

直売スペースでは、ジェイ農園（同町）のアロイトマトや鉛筆ナス、おひさんファーム（同市市島町）のピーマン、タマネギなどの自然栽培で育った野菜のほか、自然酵母パンよしだ屋（同市柏原町）の米麹パンなどを販売する。

高嶋さんは「オーガニック食材を手に取ってもらい、健康な体と生活に気を配る人が増えたら」と願っている。

営業は金、土、日曜、祝日午前10時―午後4時。詳細はインスタグラムで。