四半世紀かけ悲願の全国制覇 全日本中学ホッケー「ひょうごハーツ男子」 県勢初Vの快挙

2025.08.23
丹波篠山市地域地域注目

ホッケー全国大会優勝を喜ぶ「HC HYOGO HEARTS」男子=香川県綾川町で(提供)

「JOCジュニアオリンピックカップ第55回全日本中学生ホッケー選手権大会」(日本ホッケー協会主催)が綾川町ふれあい運動公園(香川県綾川町)で開かれ、兵庫県丹波篠山市の地域クラブ「HC HYOGO HEARTS(ひょうごハーツ)」が男子の部で初優勝を果たした。男女含めて兵庫県勢の優勝は初めて。また、同市ホッケー全世代の中でも全国制覇は初。「のじぎく兵庫国体」ホッケー競技開催地に同市が決まり、同クラブの前身、篠山ジュニアホッケークラブが発足した2000年から四半世紀でついにビッグタイトルを手にした。

全国8ブロックの予選を通過した24チームが出場。ひょうごハーツは近畿ブロック(13チーム出場)を首位通過した。

全日本選手権では、3チーム8組による予選を行い、ひょうごハーツはSHC(静岡)を6―0、Hiroshima Buena Vista(広島)を5―3で破り、1位通過した。

16チームによる決勝トーナメントでは、1回戦の吉備中(和歌山)戦でMF福本陽向さんのハットトリック、FW野下奏真さんが2点、FW波多野将真さん、FW木澤快耀さんが1点ずつを決め、7―0で大勝した。ベンチ入り12人が全員出場した。

2回戦のかかみがはら(岐阜)戦ではFW岸田瑛大さんと福本さんが4点ずつ、MF内田修平さんが1点を奪い、9―0で勝利した。

準決勝の岩手U―15戦では福本さんが2度のペナルティコーナーを決め、終了間際に内田さんがシュートを決め、3―0で完封勝ちを収めた。

決勝の東原中(栃木)戦では一進一退の攻防となったが、前半に岸田さんと福本さんがそれぞれシュートを決め、良い流れで折り返した。後半は相手が怒とうの攻めを見せ、第3クオーター(1クオーター7分)3分には同点に追いつかれた。それでも、野下さん、福本さんが取り返し、4―2とリード。第4クオーターになるとさらに攻防が激しくなり、5分に1点差まで追いつかれた。終了間際、DF山本新太主将がインターセプトから持ち上がり、前線でパスをもらった岸田さんがゴールキーパーとの1対1をうまくかわしてゴール。さらに、岸田さんが相手から奪ったボールを福本さんがドリブルで1人かわしてシュートを決め、6―3と勝利を確信。最後は相手にペナルティコーナーを決められたが、6―4で勝利が決まると、ベンチにいたメンバーもフィールドに駆け出し、抱き合って優勝を喜んだ。

大会最優秀選手に選ばれた山本主将は「昨年は3位で、先輩と悔しい思いをしたので優勝はうれしい。決勝は相手の個人技を封じ込め、うまくカウンターで得点できた。チーム全員が同じ意識を持ち、個人の良さも出せた」と優勝を喜んだ。

ひょうごハーツの選手たちは、10月に福井県で開催される「全日本中学生都道府県対抗11人制ホッケー選手権大会」の兵庫代表として2冠を目指す。

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