兵庫県丹波市春日町黒井の上ゲ町自治会の老人会「のじぎくクラブ」は、同町内で地元の氷上高校野球部との交流会を行った。同クラブが地域の高齢者の孤立、孤独を防ぎ、世代を超えた「心のつながり」を育もうと企画した初の試み。今年の春季大会で57年ぶりに県大会出場を果たすなど、活躍をみせる野球部にエールを送ろうと招待した。野球部員らが事前に回答したアンケートをもとに、双方の意見交換を行った。
会員らは「若い皆さんのパワーをもらいに来ました」と一言添えたり、自分の生きがいについて話したりしながら自己紹介をした後、同クラブが企画制作した紙芝居「三崎省三(せいぞう)物語」を上演。部員らは阪神甲子園球場(同県西宮市)の建設の立役者となった同地区出身の三崎省三について学んだ。
部員らには自身や高齢者、地域に関するアンケートを事前に取り、それをもとに質問や意見交換を行った。「地域の人にしてほしいことは何ですか?」という質問に対し、部員らは「スタンドに応援するメンバーがいないので、球場に応援に来てほしい」と回答。会員からは「地域全体が一体となってサポートしていくことが、部の存続にもつながるのではないか」という意見があがった。
同クラブの吉住孝信会長(77)は、「野球部の生き生きした姿を見てパワーをもらった。改めて、一生懸命に励む皆さんの力になりたいと思った」と話した。
野球部主将は「普段、あまり目上の人と話すことがないので、良い機会になった」と笑顔。他の部員は「年齢を重ねても、生きがいを見つけて楽しく過ごされていてかっこいい」と話していた。

























