「基本泳法」全国3位 消防本部の松葉優作さん 「水難救助で生かしたい」

2025.09.14
丹波篠山市地域注目

基本泳法の種目に臨む松葉さん=兵庫県三木市で(提供)

兵庫県丹波篠山市消防本部の消防士、松葉優作さん(23)が8月30日、県広域防災センター(同県三木市)で開かれた「第53回全国消防救助技術大会」(一般財団法人・全国消防協会主催)の「水上の部・基本泳法」で3位入賞を果たした。大会には各支部予選を勝ち上がった消防隊員が「陸上の部」「水上の部」各7種目に出場。松葉さんは、近畿地区支部代表で出場した。

水上の部には「溺者搬送」「溺者救助」「水中検索救助」など7種目あり、松葉さんが出場した「基本泳法」は、▽顔を水面に付けず、足から飛び込む「じゅんか飛び込み」で入水▽常に顔が水面から出た状態でクロールのように泳ぐ「ぬき手」と平泳ぎを25メートルずつ泳ぐ―種目。40秒以内に泳ぎ、顔が水面に浸かったり、飛び込みの姿勢が悪かったりすると100点満点から減点される。

基本泳法には8支部26隊員が出場。40秒以内で減点がなかった入賞隊員は22人。そのうち松葉さんのタイムは3番目に速かった。1位より0秒6差の29秒7。2位とは0秒1差だった。優勝を目指していた松葉さんは「2位との差がわずかで悔しい。でも、近畿予選より0・5秒縮められて良かった」と喜んだ。

 

全国消防救助技術大会の水上の部・基本泳法で3位入賞を喜ぶ消防士の松葉優作さん=兵庫県丹波篠山市北で

近畿予選から1カ月、得意のクロールではない、顔を上げながらの平泳ぎを強化してきた。同大会の模様や、水泳の世界トップ選手の泳ぎ方を映像で研究。「水の抵抗を減らす工夫をした」という。1位の選手については「平泳ぎのキックのしなやかさが違った」と分析した。

同種目は次回からなくなるため、「次は違う種目で全国出場を目指す。この経験を水難救助で生かしたい」と意気込んでいた。

藤本隆司消防長は「全国で好成績を残してくれた。この経験は自信につながる。今後の業務に生かし、市民のために頑張ってほしい」と激励した。

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