4強入りをかけた秋季兵庫県高校野球大会の準々決勝が27日、明石トーカロ球場などであり、37年ぶりにベスト8入りした柏原が市立尼崎に0-5で敗れた。初回から四回まで得点圏に走者を進めたものの、あと一本が出なかった。目標のベスト8を達成した選手たちは、「ここまで来たらもっと上まで行きたかった」と、喜びより大きな悔しさを募らせた。同校吹奏楽部が応援に駆け付け、保護者や在校生と一体になり、全力の応援をグラウンドへ送った。
柏原は初回、先頭の伊藤有輝さん(2年)がヒットで出塁、1死二塁と先制のチャンスを作ったが、後続が倒れた。二回も1死後、6番濵田朔さん(同)がヒットで出塁し2死二塁、三回は1死から伊藤さんがレフト線2塁打、四回はこの回先頭でヒットで出た4番岡田岳さん(同)を送りバントで進め1死二塁としたが、相手エースの速球に詰まり、変化球にバットが空を切った。三塁が遠かった。
投げては先発の岡田さんが初回に4安打を集められ2失点。二回以降は立ち直り、スライダーを低目に集め、単打は打たれるものの要所を締め六回3失点で先発の務めを果たした。七回からマウンドを託された本庄湊司さん(同)は、代わり端に長短打を浴び2失点。八回の走者が溜まった場面は切り抜け最終回の反撃を待ったが、三者凡退。公立の強豪、市立尼崎の壁は厚く、力及ばなかった。
足立亘主将(同)は「投手が試合をつくってくれ、勝ち上がれた。強豪校との違いはバットの振り。もっともっと振らないといけない」と言い、「3回戦に勝った時はベスト8をうれしいと思ったけれど、今日勝ってもっと上に行きたかった」と37年ぶりの快挙の喜びより、敗れた悔しさを吐露した。
吹奏楽部は三回戦(23日)に勝利した後、急きょ練習し、11曲を仕上げた。卒業生も応援にかけつけ、26人が熱い演奏で選手と応援団を鼓舞した。
秋季県大会の準決勝は28日。市立尼崎と東洋大姫路、神戸国際大付属と彩星工科が対戦する。
▽準々決勝
柏原
000000000―0
20100020×―5
市尼崎































