JR谷川駅前(兵庫県丹波市山南町池谷)に、厨房設備を共同利用するシェアキッチン型店舗「サンキッチン」がオープンした。バスの待合所などに使われていた建物を改装し、“昭和レトロ”感と温かみのあるカフェに生まれ変わった。現在は週末のみの営業で、オーナーの畑美和子さん=同町=は「いろんな人が集まる場所にしたいという、イメージ通りのことが実現してうれしい。駅前に明かりがともる場所を増やしたい」と話している。
飲食店営業、菓子製造、総菜製造の3つの許可を取得し、キッチンをレンタルしてカフェ営業ができるほか、製造した菓子や弁当などをマルシェなどで販売できる。設備は最新のガスコンロ、ガスオーブン、冷凍・冷蔵庫、製氷機がある。
1階は厨房と飲食スペース。8人ほどが入店できる。2階は12畳のフローリングで、1室貸しでの運営を計画している。
9月から着工し、入口のガラス戸は昔のまま残すなど、古い建具はできるだけ再利用した。かつてのバス待合室をイメージし、窓際席はベンチシートにした。
今月は27、28日にコーヒーの「Endless happy coffee」「NO NAME COFFEE」が出店予定。1月3日は、帰省客にも立ち寄ってほしいと、畑さんがホットドリンクを提供する。いずれもテイクアウト可。駅前の1時間無料駐車場が利用できる。
来年から出店者を募集し、本格的な運営を始める予定。畑さんは「シェアキッチンを使った人がお店を持ちたくなるような、チャレンジできる場所にもなれば」と話している。インスタグラムで情報発信している。
1959年(昭和34)に旧山南町が建てた木造2階建ての建物で、当初は神姫バスや国鉄バスなどの待合所や特産展示所だった。谷川駅を活性化したいと、2019年から駅前でイベント「サン・マルシェ」を開催してきた畑さん。さらなる活性化を夢見て建物を買い取り、自身も市内で利用経験があったシェアキッチンでの活用を決めた。インターネットを通じて資金を募るクラウドファンディングにも挑戦し、共感する多くの人たちから支援が集まった。





























