イノシシも里に出没 ドングリ凶作が一因

2010.11.14
ニュース

 ナラなどのドングリ類の凶作により、 里にエサを求めるクマの出没が取り沙汰されているが、 同じドングリをエサをするイノシシも、 エサを求め、 里に出没し、 農作物を荒らしている。 15日は狩猟解禁。 今年は豊猟なるか―。

 春日和田山道路青垣インターチェンジ (丹波市青垣町西芦田) の入り口で丹波大納言小豆を栽培している堀謙吾さん=同町杉谷=は、 収穫間際の小豆をイノシシに食べられた。 「まさか、 車が多く通るこんな所にまで出てくるとは」 と驚きを隠せない。
 ワナを2カ所仕掛ける同町大名草農会は、 10月だけでイノシシを11頭捕った。 10月4日には一度に4頭、 29日には5頭がかかった。 4月からの通算頭数は、 29頭にもなる。 昨年は年間で2頭、 一昨年は8頭だった。
 県森林動物研究センター (同町沢野) の浅田卓次長は、 ドングリの凶作に加え、 昨年、 一昨年の不猟も里に下りてくるイノシシが増えている一因と見る。

 丹波市猟友会の役員たちは、 「今年は捕れる」 と口をそろえ、 狩猟解禁を待ちわびている。 市猟友会の深田晋三会長 (山南町井原) は、 「どうしても里に出て来ないことにはエサにありつけないのだろう。 里に近いと捕りやすい」 と話している。

関連記事