丹波市は、 可燃物のごみ袋代について、 大袋 「100円」 を 「80円」 に、 中袋 「70円」 を 「60円」 に値下げする条例改正案を、 開会中の市議会定例会に提案している。 ごみ処理にかかる経費が合併当初と比べて約1億円削減できたことによるもので、 そのうちの約6300万円は、 山南地域のごみを処理している篠山市清掃センターの運営費節減に伴う負担額の減。 財政事情の深刻な篠山市の節減努力が、 丹波市のごみ袋値下げに貢献したかたちだ。 市環境部は、 「篠山市の事情もあるが、 ありがたいこと。 丹波市としても経費節減には引き続き努力する」 と話している。 議会を通過すれば、 値下げは5月1日から。
丹波市のごみ処理にかかる費用は、 合併した2005年度は6億1000万円で、 うち1億3690万円がごみ袋代。 5年後の09年度は5億920万円まで削減し、 うち、 ごみ袋代は1億3070万円。 今回のごみ袋値下げによる収入減は、 年間約1800万円と見込んでいる。
篠山市によると、 深刻な財政悪化を受けて策定された再生計画に基づき、 同清掃センターの 「灰溶融」 処理を2008年度から休止するなどした。 これにより、 前年度と比べると、 運営経費を約9000万円減らし、 丹波市の負担額は約2800万円減額になった。
丹波市は、 市島、 春日、 山南の最終処分場を閉鎖し、 維持管理費を削減 (約1100万円減) したり、 市内の一般廃棄物処理場の修繕工事をまとめて発注するなどの見直し (約2500万円減) に取り組んだ。
丹波市のごみ袋代は、 県内で1番高額。 一方で、 1人あたりの1日に出すごみ排出量 (事業系ごみ含む) は県内で5番目に少ない (08年度実績、 1日745グラム)。 市は、 「 『高い』 と言われてきたごみ袋料金が、 可燃ごみの排出抑制に効果を発揮した。 排出されたごみを処理するには、 相応の費用がかかる。 ごみ袋代を安くすれば、 その分は他から予算をとってくるしかない。 それもまた、 みなさんが納めた税金だ」 と理解を求める。
さらに 「まだ、 廃棄物処理場が3つもある非効率な面を残しており、 早く1市のかたちになるこが最優先」 としながら、 新しいごみ処理施設が完成した場合にどのくらいの経費節減になるかは 「いろんな要素がからんでくるため、 まだはっきりとは言えない」 としている。