東日本大震災の影響で飼い主と離れ離れになったペットたちが、 篠山市内の動物保護ボランティアのもとへ避難している。 ペットたちを受け入れ、 新しい飼い主を探しているボランティアの男性は、 「飼い主も泣く泣く、 ペットを手放している。 被災地へ行けない分、 少しでも力になれたら」。 今後さらに頭数が増えることが予想されるため、 ペットシートやえさの寄付を募っている。
男性は 「篠山動物小さな命の会」 の堀家光洋さん (67) =同市西本荘。
避難所では犬や猫の出入りを禁じているケースもあり、 やむなくペットを捨てる人がいることを知った堀家さん。 親族を通じて東北から埼玉県の施設に避難している被災者らに、 ペットを手放す場合は、 同会で引き受ける旨を伝えた。
これまでに計7頭の犬が堀家さんのもとに避難。 被災者が今後もペットを飼い続けられる状況にないため、 篠山で新しい飼い主を探すことになった。
家族と離れ離れになり、 関東からトラックに揺られて篠山にたどり着いた犬たち。 ビーグル、 チワワ、 ダックスフント、 アメリカンコッカースパニエル―。 どれも室内でかわいがられてきた犬種ばかり。 おびえた表情を浮かべながら、 堀家さん宅で新しい家族と出会える日を待っている。
堀家さん自身、 阪神・淡路大震災の際には西宮市で被災した。 震災以前から捨て犬や捨て猫を保護してきたが、 震災以後には圧倒的にその数が増えた。 震災直後は避難所の外につないで飼っていても、 仮設住宅などの新しい住居がペット禁止の場合が多く、 捨てざるを得ないことが多いという。
堀家さんは、 「今回は阪神以上の災害。 今後、 家族と離れ離れになるペットはさらに増える。 長期的な目で支援を行っていきたいので、 協力をお願いしたい」 と呼びかけている。
堀家さん (090・5654・8979)。