全国高校女子硬式野球大会 被災地から2選手招く

2011.08.08
ニュース

 女子の甲子園「全国高校女子硬式野球選手権大会」 (全国高校女子硬式野球連盟など主催) が、 13日からスポーツピアいちじま (市島町中竹田) で開幕する。 今年3月に予定していた 「春の選抜大会」 は東日本大震災の影響を考慮して中止になったが、 今回は被災した女子選手に野球を楽しんでもらおうと、 宮城県仙台市から選手2人を招待し、 「丹波高校連合」 の一員として、 丹波の地でのびのびプレーしてもらう。 大会は、 同チームを含め8チームが、 頂点をめざし熱い戦いを繰り広げる。

 丹波連合に加わるのは、 常盤木学園ソフトボール部の菅原愛理さん (3年)、 聖和学園野球部の後藤瑞季さん (1年)。 両校ともに地震の揺れで一部校舎にひび割れが生じ、 津波の影響はなかったが、 生徒数人が亡くなったという。

 菅原さんは以前から硬式野球に興味があり、 硬式野球ができる大学への進学を希望しているが、 プレーするのは初めて。 ソフトボールのインターハイ予選で敗戦した6月初旬以降、 今大会に向けて、 走り込みや硬式ボールでのキャッチボールを始めている。 「硬式野球は初心者なのに、 温かく迎えてくれることに感謝している」 と話しているという。

 後藤さんは、 中学時代には地元のクラブチームでプレー。 過去にも女子部員がいた同校に進学後は、 60人近い部員の中で男子と同じメニューの練習をこなしているが、 試合には出られていない。 そのため 「何より試合に出られることが楽しみ」 と話しているという。

 今年の丹波連合は、 2人を含め、 県内や大阪、 和歌山などから18人が集まる。 2人は前日の12日に丹波入りし、 チームと合流する。

 大会主管の市島町スポーツ交流活性化協議会が、 2人の交通費や宿泊費を負担する。 過去に同大会に出場した仙台商業を通じて、 被災地域の関係者に出場を打診していた。

 同連盟事務局の堀秀政さんは、 「丹波連合は、 それぞれの高校で野球をしている女子選手ばかり。 被災地から来る2人にはメンバーと仲良くなってもらい、 数日だけでも好きな野球を楽しんでもらえれば」 と話している。

 大会は12日に抽選会が行われ、 13日午前9時から開会式。 17日午前9時から決勝戦を行う予定。

 出場校は次のとおり。

 蒲田女子 (東京)、 神村学園 (鹿児島)、 国際開洋第二高校連合 (和歌山)、 駒沢学園女子 (東京)、 埼玉栄 (埼玉)、 丹波連合 (兵庫)、 花咲徳栄 (埼玉)、 福知山成美 (京都)

 

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