インフルが院内感染 ささやま医療センター

2012.03.01
ニュース

  篠山市黒岡の兵庫医科大学ささやま医療センター (福田能啓院長) は2月28日、 同月18―24日にかけて入院患者9人と看護師6人の計15人がインフルエンザA型に院内感染し、 うち患者2人が死亡したことを明らかにした。 福田院長は、 「亡くなった方の死因はもともとの原疾患だが、 インフルエンザが病状を悪化させた可能性はある。 同じことを今後、 二度と起こさないようにしていく」 とした。 現在、 院内感染は収束しているという。

 同センターによると、 感染者の年齢は入院患者が71―92歳、 看護師は27―57歳。 入院患者のうち8人が、 看護師は全員が同じ3階の東病棟だった。

 死亡した2人はいずれも篠山市内在住。 2月に心不全で入院した85歳の女性と、 昨年12月にがんで入院した85歳の男性。

 女性は18日に発熱し、 抗インフルエンザ薬を投与したが、 20日に心不全で死亡。 男性も18日にインフルエンザ検査で陽性を示し、 薬を処方したが23日にがんが死因で亡くなった。

 同センターは、 発症者の隔離や、 感染が確認された職員の出勤停止、 面会の制限、 3階東病棟への入院制限などの対応を取った。  

 22日に丹波健康福祉事務所に院内感染を報告。 23日に同事務所が感染拡大防止措置が取られているか調査に入った。

 福田院長は、 「2人の患者を救えなかったのは非常に悔しい。 免疫力が落ちている人に対する感染予防を重点的に行うことを肝に銘じる」 と話した。

 県疾病対策課によると、 県内では、 1―2月、 4施設で8人がインフルエンザで死亡している。

 

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