篠山市東新町出身で、 日本スーパーフライ級2位のプロボクサー、 角谷淳志選手 (27) =金沢所属=が7月22日、 神戸サンボーホール (神戸市) で同級王者とのタイトルマッチに臨むことが決定した。 2008年のライセンス取得から西日本新人王、 全日本新人王を経て、 わずか4年でつかんだ王者への切符。 多くの運も味方につけたラッキーボーイは、 「相手は強敵。 でも、 今の波に乗り、 丹波へベルトを持って帰る」 と意気込んでいる。
角谷選手は、 高校時代に篠山市風深で行われていたボクシングクラブで拳を鍛え、 現在はスーパーフライ級元世界王者の徳山昌守さんを輩出した金沢ジムに所属。 2010年度の全日本フライ級新人王に輝いた後、 昨年9月には、 スーパーフライ級5位の選手を破って同級8位に。 その後の活躍も評価され、 現在は2位にランクされている。 これまでの戦績は14戦11勝2敗1分け。
タイトルマッチの相手は帝里木下選手 (27) =千里馬神戸所属。 大学でアマチュアとして活躍後にプロ入りし、 アマでの戦績は80戦65勝、 プロでも15戦無敗で、 キャリア、 実力ともに十二分の強敵だ。 現WBC世界同級王者・佐藤洋太選手が返上した王座を3月に獲得しており、 今回が初の防衛戦となる。
帝里選手について角谷選手は、 「ポイントを取るのがとてもうまい選手。 上手なボクシングをする強敵」 と分析。 苦手のサウスポーでもあるが、「怖さと強さは違う」 と語り、 対帝里選手戦に向け、 秘密兵器の特訓に汗を流す。
角谷選手が同級4位の時点で上位の選手同士が対決するなどして、 順位が変動したことで2位に浮上。 帝里選手の防衛戦の申し出を断る選手もいたことから、 角谷選手に白羽の矢が立った。
全日本新人王獲得による日本ランキング入りから1年という異例のスピードで王者まで迫ることができたのは運もある。 「こんなに早く決定戦まで来ることができたのはとてもうれしい」 と喜ぶ角谷選手は、 「やる気だけは人一倍。 ここまで来たら全力でやるだけ」 と気合を入れる。
昨年から新たにトレーナーとなり、 二人三脚で決定戦を迎える冴城辰弥さん (36) は、 「本当にいいものを持っている選手。 自分にとっても、 王者を出すことが夢。 精いっぱいサポートしたい」 と話している。