丹波市水道部職員が虚偽の検査調書を作成し、 設計委託業務が約4割しかできていない請負業者に委託料を満額支払っていた問題を受け、 9月3日開会の市議会定例会で、 同事案の事務検査を行う調査特別委員会の設置が議員発議され、 投票による採決が行われたところ、 賛成11、 反対12で否決された。
市は8月31日、 この事案にかかわった職員を刑法156条に基づく虚偽有印公文書作成などの罪に抵触するとして刑事告訴する手続きに入ったことを明らかにしている。
発議は奥村正行議員が提出。 4人が賛成者として名を連ねた。 設置を求めた 「市発注の業務委託契約に係る調査特別委員会」 は、 議員8人で構成し、 地方自治法第98条に基づく権限を委任。 責任の所在と問題点を指摘し、 再発防止と今後の事業推進のため、 関係する事務の検査を行う、 とした。
討論では、 「すでに市は刑事告訴すると発表しており、 司法に委ねるべきだ。 水道事業を遅らせることなく進めることが一番大事だ」 とする反対意見と、 「司法は再発防止策まで指摘しない。 議会として何もしないまま、 事業が進むことこそ不自然だ」 との賛成意見に分かれた。