子どもたちの通学の安全を守ろう―。 2学期が始まり、 通学路に子どもたちの賑わいが戻った9月3日、 古市小学校児童の通学路となっている古市、 波賀野の両集落を結ぶ古市駅前の街道に保護者らが立ち並び、 同街道を走るドライバーに児童の登校時間帯にあたる午前7時半―8時の間の通り抜け自粛を呼び掛けたビラを配布した。
昔から、 同街道を歩く登校児童の交通事故を心配する声は上がっていたが、 今年4月、 集団登校中の児童の列に車が突っ込み、 多数の死傷者が出た亀岡の事故を受け、 事故現場と同街道の状況が似通っていることなどもあって、 今回の取り組みになった。
同小学校・幼稚園PTAの役員と生活文化部のメンバーをはじめ、 同小学校教諭、 篠山署員ら計18人が、 同街道の出入り口にあたる中兵庫信用金庫古市支店横と、 波賀野踏切の2カ所に分かれて実施。 警察官がドライバーに停車を求め、 PTAや教諭らがビラを手渡しながら、 通り抜け自粛のお願いと、 区間の規制速度が30キロであることを告げ、 理解と協力を求めた。
同街道の東側に国道176・372号線が走っているが、 同国道には信号機が3つあり、 朝夕の通勤時や降雪時には渋滞することもあるため、 時間短縮を図ろうと、 同街道を通り抜けるドライバーは多い。 同小学校の西田正志校長 (55) が、 7月中旬の登校時間帯の30分間、 同街道出入り口の2カ所で2日間に渡って車の通行量を調べたところ、 平均約70台の往来があったという。
同街道の区間距離は約1・2キロ。 近年、 児童が絡む交通事故は起こっていないが、 両側には民家が立ち並び、 道幅は狭く歩道もないため、 登校中の児童をかすめるように車が走っている状況。 場所によっては、 道幅が約3・8メートルしかないため、 車のすれ違いすら不可能。 車の脱輪やすれ違いの優先をめぐるドライバー同士のトラブルもたびたび発生しているという。
同取り組みは、 10月1日に再度実施する。
同小学校PTA会長の藤原洋一さん (38) =住山=は、 「朝の通勤時の慌ただしいときにドライバーの皆さんには迷惑を掛けますが、 何より子どもたちの安全が大切。 遠回りとなっても、 国道を使用していただきたい」 と話している。