丹波栗生産組合 (足立義郎組合長) が、 防除、 せん定などの栽培管理を徹底させ、 高品質のクリ生産につなげようと、 基準を満たした園を認定する制度を新設した。 認定園で栽培されたクリはJA丹波ひかみが 「特選栗」 としてブランド化、 生産者の意欲増進につなげる。
1次の書類審査と、 2次の現地調査のクリアが必要で、 会員49人が手を挙げ、 1次の書類審査を18人が通過、 2次の現地調査を通過した6人の18ほ場を 「認定」 した。 今年度は認定率が12%と、 狭き門となった。
▽樹齢がおおむね7年以上▽冬のせん定時の樹高がおおむね3・5メートル以下▽病害虫防除を早生種で2回、 中晩稲品種で3回実施―などの基準を設け、 書類で栽培履歴をチェック。 県丹波農業改良普及センターの普及員や同JAの指導員、 同組合役員らが現地に赴き組合員から書類審査の記載内容に誤りがないかなどを聞き取り、 70点満点で評価した。
同普及センターによると、 立派な園でも、 木と木の間隔が混みすぎている、 芯抜きがされていない、 主枝の数が多すぎるなどを理由に、 認定を見送ったケースがあるという。
認定の有効期限は1年間で、 1年ごとに見直す。
栽培の拡大に合わせ、 「大粒の丹波栗」 により高い付加価値をつけ、 差別化をはかる。 従来JAでは、 ランクは 「秀」 と規格外のみだったが、 「秀」 の上に 「特選」 を設け、 特選栗でサイズごとに選果し、 販売する。
黒田英明普及員は、 「今回認定を見送ったところは、 せん定によって改善ができるところが多かった。 冬の間に手を入れ、 来年に認定をとってもらえれば」 と話し、 足立組合長は、 「栽培管理をきっちり根付かせると共に、 いい栗を作れば、 高くで売れる、 という意欲を生産者に持ってもらう機会にしたい」 と話している。