丹波市内で今年に発生した火災件数は13件 (12月21日現在) で、 1980年の氷上郡広域消防本部発足以来、 最少ペースで推移している。 昨年までの最少記録は2010年の27件で、 それを大きく下回りそうだ。 今年も残すところ10日足らず。 同消防本部は、 「『13件』 を維持したまま、 新年が迎えられるよう引き続き予防消防に努めたい」 と気を引き締めている。 同本部は12月1日から年末火災特別警戒に入っている。
今年の火災は、 建物7、 車両2、 その他火災 (野焼きなど) 4。 地域別にみると、 柏原1、 氷上3、 青垣2、 春日3、 山南2、 市島2。
建物火災7件のうち6件が住宅火災で (残り1件は作業場)、 うち4件は高齢者 (65歳以上) が関係する火災だった。 出火原因は、 ▽風呂の焚口から出火▽仏壇のろうそくの火がお供え物などに燃え移る▽畑にまくために取り置いていた灰 (取り灰) が再燃する―など。 年間火災件数は年によってばらつきがあるが、 高齢者が関係する火災が4―5件あるのが、 近年の特徴という。
昨年は、 5月の段階で25件の火災が発生し、 最悪のペースで推移。 枯れ草や刈り取った草を燃やす野焼きや、 ごみを焼く火が燃え広がったケースが相次いだのが主な要因だった。 同消防本部は、消防団にも協力を要請し、 防災無線で注意を呼びかけたり、 赤色灯を回しながら街頭啓発に取り組んだり、 救急救命講習や消防訓練の際にも 「火の用心」 を呼びかけた。
同本部は、 「昨年5月以降は火災の発生件数がぐっと減少しており、 市民の防災意識が向上したのではないか」 と期待。 火災が減った原因として 「オール電化やファンヒーターの普及で、 生火を使う場面が減っているためではないか」 と推測している。
年末火災特別警戒月間に入り、 同本部は資機材や装備品の点検、 消防本部専用メールによる非常招集訓練などを実施している。 火災が最も多かったのは、 1981年の53件。