兵庫県の篠山市住民投票条例 (仮称) 検討委員会 (新家龍委員長、 10人) が、 市の重要施策などについて直接市民の意思を問う 「住民投票」 の具体的な投票内容を報告書にまとめ、 このほど、 酒井隆明市長に提出した。 投票資格者として、 「永住外国人を含む満18歳以上」 と、 「満20歳以上の日本国籍を有する者」 を併記した。
委員会では、 投票資格を満18歳以上の日本国籍を有する者と永住外国人とする意見が多かった。 また、 「満20歳以上の日本国籍を有する者に限る」 は少数意見だった。
請求や発議については、 ▽住民請求の場合、 投票資格者数の 「3分の1以上」 の署名▽議会発議の場合、 議員定数の 「3分の1以上」 の賛成で提案され、 出席議員の 「過半数」 の賛成▽市長発議の場合、 議会などの関与なしに単独で発議できる―とした。
投票成立の要件は、 全投票資格者数の50%以上の投票があれば成立とし、 50%未満の場合は不成立とし、 開票しない―とした。 また、 同一事案の投票請求の制限期間を2年間とした。
個別の案件ごとに議決を得て条例制定し、 住民投票を実施する 「個別設置型」 ではなく、 あらかじめ要件を決め、 いつでも住民投票ができる 「常設型」 の制定を目指しており、 導入されれば県内初となる。
市は4月以降、 報告書をもとに条例案を検討し、 9月議会以降に提案する方針。