4月21、 22日と6月2、 3日に、兵庫県 丹波地域の園芸愛好家ら45人が庭を公開する 「たんばオープンガーデン」 (丹波の森花くらぶ主催) に、 94歳の池上隆一さん=丹波市氷上町石生=が参加する。 20年以上かけコツコツ整備したミニ公園を公開する。 「日も浅く、 風格はないが、 老人の憩いの場を見てやろうという人があれば、 来てもらえれば」 と話している。
郵便局を退職後しばらくして自宅裏の田んぼを潰し、 約6アールに好きな花や果樹を植えた。 拾ってきた石で花壇をこしらえた。 ツバキ、 ツツジと言った一般的なものから、 アーモンド、 梨、 アケビなど実がなるもの、 白樺などの珍しい木も植えている。 今はシバザクラやチューリップツリーが満開。 これからモクレンも咲く。
脳梗塞で右半身に麻痺 (ひ) が残った妻の千代子さん (89) が手押し車を押して歩いて行くようにと、 東屋も整備。 電気も引き、 晴れた日には、 好きな音楽を聞きながら、 色とりどりの花に囲まれ、 ひなたぼっこをして過ごす。 「青空を見上げながら歌を友にぼーっとしているのもリハビリ。 老いの2人の幸せのひととき」 と隆一さんは話す。
「何かしら、 花や木をちょこちょこちょこちょこいじっている。 (隆一さんは) 凝り性」 と千代子さん。 苗木の新植を続けている隆一さんの今の楽しみは、 イチョウの成長。 「私はこの世にいないだろうけど、 10年先にはきれいになる」 と、 微笑んだ。
場所は、 水分れ公園駐車場からすぐ。 高谷川沿いの遊歩道から入れる。
ガイドマップを丹波の森公苑で配布している。 丹波土木事務所まちづくり建築課 (TEL0795・72・0500)。