丹波市春日町の国領地区自治協議会 (秋山登久男会長) と、 同地区元気な地域づくり委員会 (上田脩委員長) が、 同地区の歴史や文化遺産をまとめたカラー版ガイドマップ 「チョット好き国領ガイドマップ」 (丹波新聞社印刷) を作成した。 丹波市が進める 「元気な地域づくり事業」 の一つ。 マップは今月中に全自治会員に配布。 飛鳥書房 (アルティ内、 同町黒井) で800円で販売する予定で、 同地区のPRになればと期待している。 上田委員長は 「ガイドマップを通して、 地域の連帯意識を強めたい。 国領地区を訪れる人に、 案内書として役に立つことを期待している」 と話している。
同地区4集落の名所や旧跡56カ所を写真入りでまとめた 「名所・旧跡編」、 人口の推移や教育の歴史、 1868年 (明治元年) から現在まで、 145年間の地域の出来事をまとめた年表などを記載した 「資料編」 からなる。
「名所・旧跡編」 では、 天満神社 (棚原)、 岩戸神社 (国領)、 八幡神社 (東中)、 大日堂・稲荷神社 (柚津) を中心に、 本殿や燈籠などの配置図を掲載、 いわれもまとめた。 「資料編」 では、 1908年 (明治41) に作成された国領地区の地図を掲載したほか、 1803年 (享保3) から現在までの、 同地区の世帯数や人口の推移もまとめている。
地名 「国領」 の由来も紹介。 古くから同地区の辻に 「国料」 という字 (あざ) があったことから、 1877年 (明治10) に 「長谷村」 から 「国領村」 に改められたという。
昨年2月、 同地域づくり委員会は同地区住民にアンケートを実施。 「国領地区全体の歴史や文化遺産をまとめたものがほしい」 との回答があったことを受け、 今年1月、 地区内から5人の編集委員を選出。 月に2回ほど集まってどのようなマップにするか議論を重ねた。
編集委員が取り上げたい名所・旧跡について意見を出し合い、 史料を集めたり、 地域の高齢者から話を聞くなどして掲載する内容を決めた。 写真撮影も全員で現地を訪ねた。 「資料編」 では、 1910年に当時の国領村村長の上田捨蔵氏が編纂した 「国領史」 をもとに、 同地区の歴史をまとめた。
上田委員長は 「マップを作って終わりではなく、 これを活用して、 地域巡りなども実施してみたい」 と話している。