西紀ダムを見学 栗柄の住民ら 11月30日から湛水

2013.11.21
ニュース丹波篠山市

写真・ダムの堤体を見学する参加者ら=篠山市栗柄で

 今年7月に堤体のコンクリート打設が完了し、 来春の完成に向けて工事が進んでいる篠山市栗柄の 「西紀ダム」 で11月17日、 地元住民を対象にした見学会が開かれた。 参加した住民ら約80人は、 工事関係者から説明を受けながら、 管理用トンネルなど普段は入れない場所を見学。 30日には水を溜める 「湛水 (たんすい)」 がスタートするため、 最後の現状をゆっくりと眺めていた。

 上水道の水源確保や治水対策に活用される同ダムは1994年に事業着手。 昨年3月から樹木の伐採や掘削などの本格工事がスタートし、 今年7月には堤体が完成していた。

 堤の高さは26・7メートル、 堤頂の長さは172メートル、 総貯水量は約38万立方メートル。 1日に1000立方メートルを水道用水として供給する。 西紀ダムは工事名で、 来春の完成以降の名称は、 「栗柄ダム」 となる。

 堤体に集まった住民らは、 工事関係者の案内で堤体の下部にある管理用トンネルなどを見学。 ビル5階分の高さに相当する堤を階段を使って上り下りし、 改めてダムの大きさを実感しながら、 水が入る前の光景に、 「これで見納めになるな」 などと感慨深げに話していた。

 栗柄地区の宮定敏和自治会長は、 「無事に完成してよかった。 ダムの底には多くの貴重な農地が沈むことになるので、 どうか有効に活用してもらいたい」 と話していた。

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