丹波市教育委員会は、 市内の小学校3年生以上と中学生全員を対象に行った、 携帯電話とインターネット等の利用に関する今年度の実態調査結果をまとめた。 低年齢化の実態を把握しようと、 初めて調査対象に加えた小学3年生では、 女子で17・7%、 男子で15・6%と、 上級生に近い所持率だった。 また、 ソーシャル・ネットワークサービスに関する調査も初めて盛り込んだ。 中学生の39%、 小学生の11%が 「会ったことのないネット上の友達がいる」 と回答した。
所持率は、 中学1年生女子を除き全学年でアップ。 中学3年生女子はおよそ2人に1人が所持と高くなった。 学年ごとの所持率は、 小5女子で前年の2倍近い29・7%に上昇。 中3女子も12・1ポイント、 中2男子で8・8ポイント、 小6女子で8ポイントそれぞれ増えた。
同じ学年で、 1年前との比較で伸びが顕著なのが中2男子。 中1時の15・8%から31・8%に16ポイント増えた。 1年間で二桁の伸びを示したのは、 中3女子の13・8ポイント、 小5女子の11・2ポイント、 中3男子の10・9ポイント―だった。
携帯電話所持者のうち、 1日の使用時間は、 小学生では 「30分まで」 が約65%と前年より8ポイント減り、 「2時間以上」 が約3ポイント増え11%となるなど、 使用時間が長くなった。 中学生では、 「2時間以上」 が43%と、 前年より約10ポイント増加と、 こちらも使用時間が長くなっている。
利用目的 (複数回答) は、 小学校が 「親や家族との電話」 が83・5%、 「親や家族とのメール」 が71・6%と飛び抜けて高いのに対し、 中学校では、 親や家族との電話、 メールに加え、 無料のチャットや通話サービス 「LINE (ライン)」 の利用が76・5%、 「ホームページを見る」 が50・1%、 「交流サイトで仲間と楽しむ」 が12・4%、 「Facebook (フェイスブック)」 が25・9%、 などと、 親、 家族以外、 友達を含めた外部とつながる道具として使っていることが浮き彫りになった。
1日にメールを使う回数は、 小学生では 「ほとんど使わない」 が41%と最多、 「1―10回」 が39%。 中学生では、 「1―10回」 が最多で29%、「ほとんど使わない」 が24%。 一方、 「50回以上」 も19%あった。 ただし、 これは 「LINE」 のやり取りを除いた電子メールのやり取りに限った数字。
「会ったことのないネット上の友だちがいるか」 の問いは、 携帯所持、 不所持に関係なく、 全員に聞いた。
市教委は、 「所持の低学年化と利用の長時間化がうかがえる。 また、 『会ったことがないネット上の友だちがいる』 の回答も多くあった。 携帯電話を与えた保護者が意図した以外の使い方を子どもがしていることもある。 危険な目に遭わないよう、 情報の取り扱いや、 使い方のルールを家庭と学校で教えることが大切」 と話した。