春日自動車教習所 (丹波市春日町黒井、 番所利行代表) が、 LP (液化石油) ガスを供給する簡易スタンドを所内に設置し、 同ガスを充填した普通自動車の教習を始めた。 同教習所は、 地元の野村自治会から第二次避難所に指定されており、 災害時には簡易スタンドをガス発電機などに接続することで、 LPガスによるエネルギー供給が迅速に行なえる。 糟谷亮介総務部長 (35) は 「地域に根ざした教習所にしたい」 と話している。
同教習所は3日、 LPガスに対応した普通自動車の教習車を10台導入。 2月中をめどに、 段階的にガソリン車との入れ替えを行う。 最終的には15台のLPガス車と、 2台のハイブリッド車で教習を行う。 今後は送迎バスなどもLPガス車に交換することも計画している。
日本自動車輸送技術協会が測定したデータによると、 LPガス車はガソリン車と比較して、 二酸化炭素の排出量が乗用車で1キロあたり12%ほど削減できるという。 環境に優しく、 コスト面でもガソリンより安価なため、 LPガス車を導入。 あわせて簡易スタンドを設置することにし、 昨年11月には地元住民に説明会を開き、 理解を得た。
平時は教習車の燃料として使用するが、 災害時は発電機に接続して活用できるほか、 ガス炊飯器に接続することで炊き出しもできる。 今後、 同教習所を改築することがあれば、 第二次避難所として冷暖房設備を新たに導入することも検討している。
下野村自治会の藤本修作会長 (62) は、 「災害が発生したとき、 非常に助かる。 地元住民のことも考えてもらい、 ありがたい」 と話している。