丹波市は25日の議員総会で、 市島簡易水道再編推進事業実施設計の委託業務で出来高が不足しているのに全額を支払ったメイケン （神戸市。 ２０１２年８月に破産） と和解すると報告した。 同社の破産管財人が昨年２月、 他の工事監理業務で未払い分との相殺額89万１９６０円と、 契約保証金１７３万３０００円を合わせた２６２万４９６０円の支払いを市に求め、 神戸地裁に提訴していた。

　和解内容は、 西芦田、 氷上中央、 桟敷の３つの浄水場工事監理業務における、 市が同社へ支払う７４９万１６０円と、 市島の実施設計未履行により、 同社が市に支払う６５９万８２００円を相殺。 市は相殺後の約89万円を含む１５０万円を解決金として支払うもの。

　訴訟では、 公共工事の請負契約の締結時に請負者が発注者に納付する契約保証金の扱いが争点となった。 同社の支払い請求に対し、 市は西芦田浄水場等工事監理業務の出来高が99・78％だったことから、 「１００％でなければ業務不履行だ」 と主張。 しかし、 「監理業務の目的は達成され、 完了していると評価できる」 として、 １月に裁判所から丹波市代理人弁護士に和解勧告が提出された。 これを受け、 市は、 裁判が長期化し、 敗訴した場合に経済的損失が大きい―などを理由に勧告を受け入れることにした。