児童支援の中核施設に 市が2センター開設計画 旧畑小跡地活用

2014.03.20
ニュース丹波篠山市

写真・児童発達支援センターと教育支援センターが入る予定の旧畑小学校=篠山市畑宮で

 昨年3月末に城北畑小学校への統合に伴って閉校していた旧畑小学校 (畑宮) の跡地活用について、 篠山市は市内で生活する障がい児の支援を行う 「児童発達支援センター」 を施設内1階に新設するほか、 現在は市西紀庁舎内にあり、 教育現場や児童・生徒らへの支援を行っている 「教育支援センター」 を2階に移設する方針を示した。 すでに地元の代表者からも了解を得ており、 6月議会に上程、 早ければ9月に運営をスタートさせる。 担当課などは、 「次代を担う子どもたちをさまざまな角度から支援する中核施設にしていきたい」 と話している。

 児童発達支援センターの対象者は、 障がいがあるか、 障がい者手帳を持たなくても、 児童相談所や市が必要と認めた就学前から高校生までの子どもたち。

 センターに通い、 日常生活における基本的な動作や言語能力の指導、 集団との関わり方、 自活に必要な知識・技能の訓練を行う。 また保護者への助言などにも取り組む。

 就学前を対象にした 「児童発達支援」 と、 就学後の 「放課後等デイサ

ービス」 の2つの事業があり、 それぞれ1日の定員は15人。 市の予定では1日10人程度が通所するとみている。

 国は15年3月末までにセンターの設置を求めており、 設置条件に運動ができるグラウンドが必要となることから、 旧畑小学校での開設を計画した。

 市はこれまでにも 「市障害者総合支援センター スマイルささやま」 (東沢田) 内で 「わかたけ福祉会」 に運営委託し、 児童発達支援事業を行っているが、 対象が就学前の障がい児らとなっているため、 国の求めや保護者らからの要望に応じて拡充することにした。

 教育支援センターは、 今年度に開設され、 ▽学校経営支援▽児童生徒支援▽特別支援教育▽青少年の健全育成―の4つを柱に活動。 旧畑小に移設することで市のほぼ中心部から各校へ支援に出向ける利便性や、 不登校の児童・生徒を支援する中でもグラウンドで体を動かすことができることに着目した。

 畑地区では自治会長ら地域住民による跡地活用委員会が昨年7月に設立されており、 市側が両センターの設置を提案し、 了解を得た。 イベント時や地域のスポーツサークルなどの際はこれまで通り、 住民も使用できる。

 児童発達支援センターを担当する地域福祉課は、 「就学後の子どもたちへの支援にようやく方向性が見出せた。 地元の方の思いも尊重しながら、 しっかりと取り組んでいきたい」 と話している。

 

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