「大山昔ばなしの会」 (伊塚理仁代表、 10人) が、 大山地区で受け継がれている祭礼や催事、 しきたりなどをまとめた冊子 「大山のお宝再発見―伝えたい大山の暮らし」 を発行した。 伊塚代表は 「村に伝わる祭礼などを記録したこの冊子は、 私たちの会の資料としてだけでなく、 大山地域の貴重な資料にもなったのでは。 この冊子が、 のちに 『大山のお宝』 と呼ばれる日が来ることを願い、 これからも地域の歴史文化を探る活動を続けていきたい」 などと話している。
同地区内14集落の年中行事を1月から12月の月ごとに順を追って、 行事内容やいわれなどを解説。 1月7日に同地区全域で行う 「七草粥」 の行事では、 「唐土の鳥と日本の鳥と はしよりむかい渡らぬ先に―」 などと囃し唄をうたいながらナズナを刻む、 などと記載。 7月10日に一印谷で行う 「村祈祷」 では、 神殿に110本のろうそくを供え、 すべてのろうそくの火が消えるまで参拝者全員で直立して見守ることなどを紹介している。
写真もふんだんに使い、 祭礼や催事の雰囲気を伝えているほか、 昭和初期から現代にかけての村祭りや運動会の様子をはじめ、 嫁入り風景や子どもたちが三輪車や縄跳び遊びに興じる姿を写したスナップ、 村人たちの集合写真など、 当時を偲ばせる懐かしい写真も掲載している。
冊子は、 同会のメンバーが1年間かけて、 地域の知識人や年配者に聞き取り調査を行い編集。 B5判カラー刷りの18ページにまとめた。 県の 「交流促進パワーアップ事業」 の助成を受けて1000部制作。 同地区14集落 (約530戸) に全戸配布した。
昨年度は、 同地区の歴史文化をまとめた冊子 「『大山』 の昔を知る」 を発行している。
問い合わせなどは、 冊子出版元のささと (大山新98、 079・596・0268)。