大阪府能勢町などを拠点に捨てられた動物たちを保護し、 新たな飼い主を探す活動に取り組んでいる動物保護団体 「アニマルレフュージ関西」 が、 篠山市後川下で建設を進めていた犬舎が完成した。 今月末ごろのオープンを目指しており、 約40匹の犬たちが新たな飼い主が見つかるまでの間、 生活を送ることになる。 建設費用は全国からの寄付金を充てており、 同団体は、 「頂いた寄付のおかげで建設することができたことに感謝したい」 と話している。
建設した犬舎は、 運動場などの敷地も含めて約999平方メートル。 犬1匹が入る個室が14部屋と2、 3匹用の5部屋、 子犬や老犬用の大部屋3部屋がある。
エアコンや床暖房などの設備があるほか、 風通しがよく、 犬にとって生活しやすい環境を整えた。
犬たちが自由に遊ぶドッグランや資材置き場の倉庫なども整備しているほか、 オープンまでにスタッフが常駐する管理棟も建設する。
施設建設地の総面積は約7000平方メートル。 今後は猫舎の建設にも取り組んでいくという。
同団体は1990年、 イギリス人英語教師のエリザベス・オリバーさんが設立。 当初は友人らと傷ついた動物の救助に当たっていたが、 95年の阪神大震災を機に保護頭数が急激に増加したことから、 設備とスタッフを整備し、 現在の組織となった。
99年には 「特定非営利活動法人」 (NPO法人) に承認。 2008年には、 日本で初めて 「英国王立動物虐待防止協会」 の協会員に認定されている。
能勢町の施設には現在、 犬や猫など約400匹が保護されており、 ボランティアをはじめ、 動物関連の専門学校を卒業した人や獣医師ら約30人のスタッフが勤務している。
施設の老朽化から新たな施設建設地を探していたところ、 6年ほど前に後川下を訪れたオリバーさんらは、 豊かな自然と風土を気に入り、 建設予定地に決定し、 建設を進めてきた。
オリバーさんは、 「動物にとっても、 見に来てくださる人にとっても、 清潔感のある良い施設ができたと思っている」 と言い、 「今後の猫舎建設に向けて、 寄付にご協力頂ければ」 と話している。
団体の概要や見学の申し出、 寄付などについては、 同団体のホームページ (http://www.arkbark.net)。