氷上高校女子バレーボール部が、 このほど神戸市で行われた県高校総体で準優勝を果たし、 35年連続となる全国大会出場を決めた。 全国大会は8月7日から東京都で行われる。 川釣修嗣監督は 「絶対的なエースがおらず、 全員ががんばらないと勝てなかった。 県予選でのミスを踏まえて練習すれば、 全国でメダルを取る力は十分にある」 と話し、 1992年以来の全国制覇を目指す。
決勝リーグでは、 姫路南、 日ノ本、 須磨ノ浦と対戦。 初戦の姫路南戦を2―0で勝利した後の日ノ本戦では、 22―22で迎えた終盤に3連続ポイントを許し、 第1セットを失った。 第2セットは終始リードを保ったものの、 23―23の同点に追いつかれた。 「ここで負けられない、 という意地を選手から感じた」 と川釣監督。 最後はアタッカーの佐野史奈さん (3年) がスパイクを決めてセットを奪い返した。 第3セットは試合を優位に進め、 25―18で勝利した。 3戦目の須磨ノ浦には、 接戦の末0―2で敗れた。
鳥羽郁花主将 (3年) は 「全国切符を取ることは、 ずっとプレッシャーだったので正直ほっとした。 でも、 すぐ全国に向けてスイッチを切り替えた。 サーブレシーブなど県予選で見つかった課題を克服し、 チームプレーを徹底して全国ではメダルを狙う」 と力を込めた。
◆市島中学校出身・吉見さん守備で貢献
県高校総体には、 市島中学校出身の吉見海さん (2年) =市島町上田=もリベロ (守備専門の選手) のレギュラーとして出場。 大会前の5月中旬、 チームを盛り上げることができる元気の良さを買われて抜擢された。 吉見さんは 「リベロはみんなに声をかけて盛り上げることも仕事の一つ。 全国大会ではメダルを取りたい」 と意気込んでいる。
県総体の初戦は、 緊張もあって取り柄の声が出せず、 プレーでもミスをしたが、 「とにかくセッターに良いボールを返すことを心掛けた」 と言い、 試合を重ねるたびに落ち着きを取り戻した。
接戦となった日ノ本戦の2セット目終盤は、 今までの試合の中で一番緊張したという。 「自分のところに飛んで来れば、 絶対に良いボールを返してやろうと思っていた」 と燃えていた。
姉の影響で、 吉見小学校3年生のときに 「吉見少女バレーボールクラブ」 に入った。 当時はエースアタッカーで、 6年時には主将を務めた。 市島中学校ではセッターに転向、 主将としてチームをまとめた。
中学3年生の夏、 県代表メンバーを決める選考会に参加。 代表に選ばれなかったものの、 コーチとして選考会に参加していた現氷上高校コーチの高見諭さん (75) =春日町多利=に、 「氷上高校の練習に参加してみないか」 と声をかけられた。
同校の練習で 「ここに行けば上達できると思った」 と言い、 同校への進学を決めた。 高校入学後は、 自分から進んでリベロに転向。 川釣監督は 「ムードメーカー的な存在。 ボールに食らいつくようなプレーを見せてほしい」 と期待している。
現在は同校の寮で生活を送っている。 「練習はきついけど、 上達を感じられたときはうれしい。 1つ1つのプレーを大切にして、 チームを盛り上げられるような選手になりたい」 と話している。