「丹波篠山茶生産組合」 (味間奥、 約70人) が、 組合員を対象にした広報紙 「丹波の茶都 (さと) だより」 を創刊した。 日々の組合活動を伝えるほか、 お茶に関するさまざまな情報を提供する。 澤廣明組合長 (味間北) は 「高齢化が進み、 後継者不足が懸念されているが、 広報紙を通じて組合員のお茶に対する知識が深まり、 お茶づくりに心を寄せる気持ちの高まりにつながっていけば」 と期待している。 年4回程度の発行を目指している。
創刊号 (6月30日発行) は、 A4判カラーの4ページ。 編集作業は、 同組合総務部の田中功さん (味間南) が中心となって手掛けた。 澤組合長の創刊のあいさつのほか、 「一番茶の収穫無事終わる」 と見出しを打って、 今年の一番茶の生産実績などを報告。 生葉は前年よりも2割程度多い約4万1100キロを収穫し、 約8600キロの荒茶になったことなどを掲載している。
先月7、 8日に開催された 「大国寺と丹波茶まつり」 の盛況ぶりもカラー写真を織り交ぜながら紹介。 このほかに、 煎茶の成分や効能などを解説したコラムを掲載したり、 茶の新商品開発のヒントを探ろうと参加したセミナーのようすを組合員が寄稿している。
次号は、 8月中旬ごろの発行予定。 二番茶の収穫状況の報告をはじめ、 今月4日に開かれた県茶品評会の結果などを掲載する予定という。
丹波篠山茶の産地の規模は全国的にみれば小規模だが、 歴史は古く、 平安時代初期にはすでに茶園が営まれていたという。 そんな伝統的な丹波篠山茶を守り育て、 産地の維持発展を目指そうと、 2012年9月、 同組合を設立。 同年12月には、 製茶工場が竣工し、 昨春から本格稼働している。
組合設立以前の茶生産農家たちは、 JA丹波ささやまの 「茶部会」 に籍を置き、 商品として扱われる一つ手前の 「荒茶」 の状態で問屋に卸していた。 しかし新しい製茶工場の設備によって仕上げ茶にまで加工できるようになり、 煎茶やほうじ茶などの商品として、 これまで以上の付加価値を付けて販売ができるようになった。 組合が茶葉の生産、 加工、 販売までを一手に引き受け、 丹波篠山茶の販路拡大に向けて奔走している。
問い合わせなどは、 同組合 (079・594・2210)。