若手大工の全国大会で銀 油井の園田雄一さん 小林俊文さんは7位

2014.09.28
ニュース丹波篠山市

全国大会銀賞に輝いた園田さん (右から2人目) と7位入賞の小林さん (左から2人目)。源支部長 (左) と西家さん (右) も東京まで応援に駆けつけた=兵庫県篠山市河原町の兵庫土建一般労働組合篠山支部で

東京都で9月20―22日に開かれた、 全国の若手大工が伝統技術を駆使して腕を競う大会 「第30回青年技能競技大会」 (全建総連主催) に、 兵庫県代表として出場した園田雄一さん (31) =篠山市油井、 園田工務店=が、 第3位にあたる銀賞に輝いた。 また小林俊文さん (35) =同市黒田、 小林工務店=は7位入賞。 ともに30年の歴史を持つ大会で篠山市から出場した大工として最上位の成績となり、 関係者らは喜びにわいている。

大会は満35歳以下の若手大工が対象。 「四方転び踏み台」 という木製の脚立をつくり上げるのが課題で、 図面作製から木材の削り、 墨付け、 組み立てまでを6時間以内で行う。

さしがねを使った規矩 (きく) 術を駆使。 機械を使わない伝統的な大工技術と時間内に仕上げる集中力が試される。

大会には全国47都道府県から68人が出場。 2日間で図面と制作に分けて行われた都道府県大会と違い、 1日で両方を行った。

県大会3位で2度目の全国を迎えた園田さんは、 ダークホース的な存在。 多くの観客から注目を集めた全国常連の猛者と違い、 のびのびと作業をこなした。

作品の出来上がりは 「全然納得のいくものではなかった」 と振り返った園田さん。 優秀賞にも呼ばれず、 「手ぶらで帰るのか」 と思っていたところ、 銀賞で名が告げられ、 本人や支援者も含めて驚きの雄叫びが上がった。

園田さんは、 「まさかの受賞。 図面が評価されたのでは」 と目を丸くしながらも、 「もう来年の大会が楽しみ。 1番を狙うというよりも、 本番で自分の納得のいく仕事ができれば。 結果は後からついてくるはず」 と意気込む。

一方の小林さんは4回目の全国出場。 「集中力が切れてしまって、 いい出来ではなかった」 というものの、 自己ベストを上回る7位入賞。 年齢制限で今回が最後の出場となったが、 「大会出場を通して、 いろんな人と出会えて、 とても感謝している。 いい経験になった」 と有終の美を飾った。

2人が所属し、 東京まで応援に駆けつけた兵庫土建一般労働組合篠山支部の源信司支部長は、 「2人とも見事にやってくれた。 喜びの瞬間をともに分かち合えたし、 誇りに思う」 と満面の笑み。

同じく東京まで赴いた全国大会先輩の西家幸男さん。 小林さんには、 「連続で出場し、 みんなの目標になってくれた。 この経験は人生の宝物になったと思うし、 ご苦労様でしたという思い」 とねぎらい、 来年からは追われる身になる園田さんに対しては、 「プレッシャーもかかるが、 それをはねのけて全国のつわものと肩を並べ、 金賞を目指してほしい」 とさらなる高みを期待している。

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