3職員証言食い違う 市会百条委が喚問 消防本部不正事務

2014.10.05
ニュース丹波市

 兵庫県の丹波市消防本部におけるボンベ購入時の見積もり合わせで、 適正な落札業者があったにも関わらず、 2番手の業者に見積もりを再提出させ、 契約した不正事務を調査する市議会百条委員会が2日、 関係した職員3人に対する証人喚問を行った。 業者に見積もりを再提出させるよう部下の係長に指示したとされる当時の副課長は、 「開札は担当係長と2人でやった」 とする一方、 当時の担当係長は 「副課長1人でやった」 と証言。 2人の上司である課長は、 「開札が行われたのも知らなかった」 と話すなど、 証言が大きく食い違った。

 開札当時の状況について、 副課長は 「係長と横並びになって2人で開封した」 としたが、 係長は 「複数で開封すべきという認識はあったが、 副課長に 『おまえは自分の席におれ』 と言われた」 と述べ、 副課長1人でやるのを自席から見ていたと主張した。

 また、 副課長は、 「課長からは特に指示はなかったが、 『何とかならんのか』 という発言もあり、 (一連の動きは) 知っていたと認識している」 と話した。 一方の課長は、 「開札が行われたことも全く知らなかった」 とした上で、 「副課長も管理職なので、 ある程度は任せたというつもりで決済印は押した」 とした。 係長は、 「 (席が近くの) 課長、 副課長の両方に聞こえるように 『開封お願いします』 と言ったつもりだったが、 課長は忙しくされていた」 と述べた。

 開札結果を知らされた係長は、 そのとおりに事務を進めようとしたところ、 副課長から2番手の業者にもう少し安くならないか連絡を入れるよう命令されたと証言。 業者から断られた旨を報告すると、 「 (2番手の業者の) 仕入れ先で調整するよう言われ、 『1000円ぐらい安くなるやろ』 『自分の名前を出してもよい』 との発言があった」 と述べた。 仕入れ先に電話を入れたところ、 最初は断られたが、 副課長の名前を出すと、 「 (2番手の業者に) 相談してみる」 と態度が変わったことも明らかにした。

 2番手の業者が納める予定のメーカーにこだわった理由について副課長は、 「製品がよいとして係内で決めていた」 と話したが、 課長は、 「部下からそんな話は聞いたことがない。 どこのメーカーが入ってもよいと考えている」 とした。

 また、 係長は、 なぜ副課長の言動に対し、 意見を述べたり、 断らなかったのかという委員からの質問に対し、 「従わなければしょうがなかった。 恫喝、 余計な資料を作らされるなど疲弊していた。 個人的には特別な人と思っている」 とパワハラの実態を認めた。

 

関連記事